みなさんは、大学生活のなかで「物流」を意識したことはあるでしょうか。たとえば、レポート作成に急いで必要になった書籍やノートパソコンをネット通販で購入したら、翌日には届いた。あるいは、朝に立ち寄ったコンビニの棚にいつも同じ商品が並んでいて助かった——こうした当たり前の光景は、実は「物流」の仕組みが滞りなく機能しているからこそ実現できています。
仮に、私たちの暮らしを支える物流が何らかの理由で止まってしまったらどうなるのでしょう。商品が届かず、コンビニやスーパーの棚がすぐに空になり、大学内の購買部にも必要な文房具や飲み物が入ってこないかもしれません。ネット通販で「ポチッ」と注文しても届く目処が立たず、日常生活だけでなく学業やアルバイト先での業務にも支障が出るでしょう。
実際、日本国内で台風や大雪、地震などの災害が発生すると、一部地域で道路が通行止めになる場合があります。その影響でトラックの運行が止まると、食品・医薬品・生活必需品の供給が急激に不足し、多くの人が困ってしまうケースも珍しくありません。
こうした「何事もなく日々を過ごすための基盤」が物流なのです。そこで今回は、私たち小倉運送が担っている物流の役割や重要性、そして大学生の皆さんがこの業界で働くことの可能性についてご紹介します。なるべく事実に基づいた情報を中心にまとめますので、「物流って何をしているの?」「将来、この分野で働くとどんなメリットがあるの?」といった疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてください。
大学生の皆さんの生活を振り返ってみると、私たち物流企業の活動が深くかかわっている例がたくさん見つかります。
日本は自然災害が多いため、道路網や鉄道が一時的に使えなくなるケースが発生します。私たち物流企業は、限られたルートや緊急輸送手段を駆使して、被災地域へ食料や医療物資を届ける活動を行うことがあります。
これは、日頃から「代替ルートの把握」や「車両の保有・手配網の整備」などの備えを怠らずに行っているからこそ可能になることです。また、復旧後の道路状況をいち早く確認して荷物の配送を再開させるスピード感も、物流企業の強みの一つと言えます。こうした非常時の支援によって、多くの人々の生活再建が早まり、地域社会の混乱が最小限に抑えられるのです。
私たち小倉運送は、福岡県北九州市を拠点とし、明治時代から130年以上にわたって地域の流通を支えてきました。トラック輸送とを中心に、多彩なニーズに対応してきた実績をもとに、近年では越境ECの拡大や地域企業の共同配送などにも取り組んでいます。
今日では、物流業界全体がCO₂排出削減や省エネルギー化など、環境への配慮を重視するようになりました。私たち小倉運送も、以下のような取り組みに力を入れています。
モーダルシフトとは、トラックなどの道路輸送を鉄道や船舶といったより環境負荷の低い輸送手段に切り替えることで、CO₂排出量や交通渋滞を減らす取り組みです。小倉運送では、必要に応じて、船舶や鉄道を使った大量輸送を一部区間で採用し、トラック使用による排出ガスを抑える取り組みを進めています。距離や貨物の特性に合わせて最適な輸送手段を選択しながら、環境負荷の低減を目指しています。
これらの取り組みは、社会インフラである私たち物流企業が果たすべき責任でもあります。大学生の皆さんが就活時に「SDGsや環境保全に関わる仕事がしたい」と考えるなら、物流企業が実際にどんな対策を行っているのかを調べるのもおすすめです。
「物流の仕事」と聞くと、トラックドライバーをイメージされるかもしれません。しかし、実際には多様な職種が存在します。
このように、さまざまな業務が連携しながら、「モノを必要なときに必要な場所へ届ける」仕組みを支えています。私たち小倉運送では、入社後に複数の部署を経験しながらキャリアを広げていく社員もおり、例えば、現場での実務を経験してから配車担当へステップアップする場合もあります。
物流企業の多くは、社員が必要な資格やスキルを取得しやすいよう、研修支援や資格取得支援制度を整えています。たとえば、以下のような資格が挙げられます。
このように、スキルアップや資格取得を通じて業務領域を広げられるのは、物流の魅力のひとつ。将来的に管理職やマネージャーとして、配車計画やコスト管理といった幅広い業務をまとめる立場に進む道もあります。
物流という仕事は、人々の生活や産業が続く限り決してなくなることはありません。インターネットでの取引がどれだけ増えても、物理的に「モノを動かす」工程は必ず必要になります。
私たち小倉運送は、明治時代から130年以上にわたり、九州北部を中心に長く培ってきた取引先との信頼関係を大切にしています。景気や社会情勢が変化しても、地域の生活と経済を支え続ける基盤があるため、大きく揺らぎにくいのが強みです。
物流業界は消費需要や景気動向の影響を部分的に受けますが、“生活必需品や企業の生産活動に欠かせない物資”を運ぶ役割は決して途切れません。ネット通販や宅配ニーズの伸びも相まって、現場では常に新しい物流の形が求められています。
当社ではトラック輸送と倉庫管理を中心に、共同配送など複数の事業を展開することで、一つの取引先や業界に依存しすぎずにバランスを保つ経営を実現しています。こうした多角的な対応力によって、将来にわたって安定的に事業を継続しやすい構造を持っている点は、就職先を検討する際の大きな魅力ではないでしょうか。
ここまで、「あなたの日常を届ける仕事—暮らしを支える『物流』のチカラ」をテーマに、私たち小倉運送の取り組みを中心にご紹介してきました。最後にポイントを整理します。
大学生の皆さんが就職先を検討するうえで、「自分の仕事がどれだけ社会の役に立つのか」「どのくらい安定性があるのか」はとても大切です。物流業界は、一見地味に見えるかもしれませんが、実は私たちの暮らしや地域社会を根底から支えるダイナミックなフィールドです。IT技術やロボット活用による革新も進んでおり、まだまだ成長の余地があります。
「人やモノをつなぎ、社会を動かす現場で働きたい」「地域に貢献しながら自分も成長したい」という気持ちがある方は、ぜひ物流業界、そして当社・小倉運送のことを選択肢に入れてみてください。大学生の皆さんが、より良い未来を運ぶ一員として活躍いただけることを、私たちは心から期待しています。